GOODDAYS

社会全般について思ったことをここでつぶやいてます

日本の観光産業を大きく毀損する外国コンサル会社ECAとマーサー

少し前にECAコンサルという会社が外国人駐在員にとって世界で最も生活費がかかる都市は東京と発表した。
また、マーサーというコンサル会社も毎回東京を生活費がかかる都市の首位と発表している。 
確かに、今は円安か円高かといえば円高だ(最近円安が進んでいるが…)。
しかし、北欧やスイスに行った人の話を聞けばなおさらだし、普通に生活してみて東京の物価が世界で一番高いとは到底思えない。

そりゃ~、不動産を借りるのに連帯保証人が必要だったり、外国人を嫌う貸主が多いのが原因で麻布十番あたりのルームサービスつきの高級マンションを欧米の都市と同じ面積だけ借りればその家賃たるや考えるだけで恐ろしくなる(日本には他の国にいるような移民のお手伝いさんなんていませんし…)。
それに、そんなところに住んだらどこで食べてもバカ高いだろうし、欧米人が普段食べるような食物を調達する必要があるから、輸入品がずらりとそろった明治屋とか紀伊国屋インターナショナルのような店で買い物をするだろうし、言葉も通じないから買い物をする場所もずいぶんと制限されるだろうからカネがいくらあっても足りないというのは容易に予想ができる。
 
そして、そういう選び方をしない限り、日本・韓国・中国・台湾の都市やアフリカの都市がこれらの統計において軒並み上位を独占したりはしない。
僕が旅行した際の感覚では日本の物価はヨーロッパの物価とさして変わらない。
ところが、海外の一般の旅行者もこういった指標をもとに日本の物価が高いと決めつけている。
 
また、ずいぶん前からオーストラリアの物価は日本より高いというが、オーストラリア人はまさか自国の物価が日本より高いとは思ってもいないという記述を読んだことがあるし、世界のどの国に行っても日本の物価が高いと思われているのは公然の「常識」だ。
政府機関が海外の人に日本へ旅行に行かない理由を聞くと「物価が高いから」という理由が必ず上がるという(まあ、今は放射能が気になるとかかもしれんが…)。
そういう刷りこみが日本へ渡航する外国人の数を減らす大きな要因となっているのだ。
 
政府機関も誤解を解くために多少が動いているようだが、こうも毎回アホコンサル会社がこういった発表をするものだから日本の観光産業はその度にメガトン級のダメージを負うことになる。
海外から日本への観光客を本気で増やしたいのならば、関係当局はこの種の発表と実情の違いをもっと真剣にアピールしたほうが良いと思う。
 
まあ、実際に日本に来た観光客から、「思っていたほどに物価が高いというわけではなかった」と思ってもらえるのも悪い話ではないのかもしれないが…。
 
それにしてもこの種のニュースを見て毎回頭にくるのは、このニュースを報道する側がこのリリースを画一的に垂れ流すだけで、このリリースに対して何らかの注釈や見解を加えることが皆無であるということだ。
こういう画一的な報道を目にすると、報じる側は「本当に自分の脳で考えて仕事しているといえるのかな?」と思わざるを得ない。
 
統計方法の統一がなされているとは思えないが、最新のデータが出ている2011年の外国人訪問者数は、中国5,758万人(3位)、シンガポール1,030万人(22位)、韓国980万人(25位)、台湾609万人(40位)となっているが、地震があった年とはいえ、日本の622万人(39位、ちなみに2010年だと861万人)というのは、日本が見所の少ない国であるのならばいざ知らず、そのポテンシャルからするといくらなんでも少なすぎだと思うのだ。