旅の概要
ふと道東の雄大な景色を目にしたくなり旅に出ることに…。
全く高速を使わずに3日で980キロほど走ったのに、こんなに走っていてストレスのないドライブはこれまでなかった。
旅の感想
オンネトー
釧路空港に降り立ち、湿原見学を後回しにして阿寒国立公園へ車を走らせた。
運転すること1時間ぐらい立って着いた阿寒湖の前も通り過ぎ、神秘の湖オンネトーを目指す。
実は行く前日まではわざわざオンネトーまで行くのはやめにしようと思っていたのだが、インターネットで妙に評判が高かったので行くことにした。
実際に行ってみてこの例えようのない湖面の青色を目撃してしまったら、「行かずに終わらせたらあぶないところだった」という感想を強く抱いた。
こんなに湖面の色が美しい湖は見たこと無いので万人にオススメしたいのだが、何せ刻々と湖面の色を変える神秘の湖との触れ込みがあるぐらいだから、オイラが行った時の青色をどの人にも約束できないというディレンマもある。
阿寒湖
昔、道東に来たことがあるのだが、オンネトー同様に阿寒湖には行ったことがなかったので楽しみにして行った。
しかし、湖に面していない通りがメインストリートになっていて、湖は湖沿いのホテルの窓か遊覧船乗り場か駐車場からしか見えずガッカリ。
湖沿いをプロムナードにするなり、公園風に整備するなりやり方はあるだろうに、ほとんど見えなくしているうえ、駐車場などに使うとは終わっとる。
まあ、冬寒いだろうから湖のほとりは厳しいのかもしれないが…。
湖もまりもっぽいのが浮いているのはうれしいところだが、オンネトーが良すぎるのでオンネトーの後だとどうしても劣る。
また、アイヌコタンをはじめとしてアイヌ民芸品が数多く売られているが、今の時代では売るにせよ売り方を考えないと厳しいのでは…などとああでもないこうでもないと同行者と語り合っていた。
ホテルの質が高くでもない限り観光地としてのバリュー的には厳しいのではないかと思った。
ただし、まりもっこりというキャラクターはサザンの「マンPのGスポット」とか湘南乃風の「濡れたまんまでいっちゃって~♪」あたりと一緒でアウトと思わせつつギリギリセーフになっているという意味で秀逸。
900草原
900(きゅうまるまる)草原は見渡す限りに広がるなだらかな丘陵が織り成す牧場である。
まさに北海道という景色を見るのにピッタリなスポット。
モーそれだけで十分でしょう。
摩周湖と硫黄山
摩周湖は常に透明度ランキングで首位争いを繰り広げている湖で、世界的にもバイカル湖に続いて2位とも言われている。
霧の摩周湖と言われるほどに霧の発生率が高い摩周湖だが、二発二中で湖面を見られた。
でも、第3展望台に移動するとほとんど何も見えないほどに霧がかかっていた。
気高くも気難しい湖だなあ…。
硫黄山は摩周湖と屈斜路湖の間にある山でこれでもかと硫黄が出ていて実にわかりやすい山でとても観光客向けな場所だった。
屈斜路湖
屈斜路湖は前に行った時は真冬で人がいなかったので、白鳥が浮かぶ雪景色の中、混浴のコタン温泉に水着を着用して入ったのだが、今度は前に行かずにいて行ってみたかった砂湯に行った。
まあここは足湯程度しか楽しめないのだが、足湯も良かったし、足を湖面につけて足で湖面を掘ると砂から温かい温泉が湧いてきて冷た温かい不思議な感触を楽しむこともできた。
余談だが、ここをネットで検索してみたら混浴好きの露出狂?気味の女性がここに裸で入っているサイトを数個見つけてビックリした。
ここに裸で入るのは正気の沙汰ではできませぬ。
サロマ湖
前に網走に来たことはあったが、サロマ湖には行ったことがなかったし、子供の頃から砂嘴の感じなどを見たくて仕方なかったので、知床とは逆方向に1時間ほど車を走らせて行った。
でも、その道中はとても気持ち良い道だった。
サロマ湖の程近くには山上の展望台があるのだが、そこまでの道はあまり舗装されていないので砂利道を車で登るかたちとなる。
対向車が来たらどうしようかと思ったが、行ったのは朝の7時前後で対向車両がなかったから助かった。
網走刑務所
網走といえばさいはての網走刑務所のイメージが強すぎるのだが、それを博物館として残してくれているありがたい施設。
蝋人形が当時の網走監獄の様子を縦横無尽にリアルに魅せてくれる。
同行者は今回の旅でここが一番気に入っていた。
ちなみに、少し離れたところに本物の刑務所があるのだが、今は比較的刑の軽い人が収容されているという。
小清水原生花園
網走と知床の間に濤沸湖という湖があるのだが、その湖とオホーツク海の間に広がっている原生花園はなんとも野趣と北海道的な情緒にあふれた場所で個人的にはものすごく良かった。
オホーツク海越しに知床の山々を眺めると感動せずにはいられなかった。
なんか、ここにいるだけで普段の生活ではなかなか味わえないぐらいにものすごく幸せな気分になった。
この時の幸福感はすぐには比べる対象が見つからないぐらいだった。
オシンコシンの滝
知床最大の滝だそうだが、時季的に雪解け水が轟々と流れていてそれはそれは壮観だった。
多分ベストシーズンに行ったのだと思う。
知床五胡
どこから出るでもなく、どこに流れ出るでもなく知床半島の原生林に湧き出る5つの湖。
遊歩道になっていて湖の周囲を散策できる。
確かに知床ブランドがあるから知床五胡と聞けばすごそうなイメージはあるが、植生も水の透明度も上高地のほうが断然上。
とはいえ、湖と知床五胡を眺めると実に美しいうえ、あまり歩かなくても良いコースがあるのもあまり運動が好きでない人にはありがたいところ。
フレペの滝
知床自然センターに車を置いて草原の中を20分ほど歩いたところに崖があり、そこに滝がある。
滝も良いし、ここから眺める知床連山も美しい。
崖にはたくさんの海鳥が生息していて見ていて飽きない。
羅臼峠
知床五胡やフレペの滝を歩いて散策した後、車で峠を越えた。
快晴だった気候がこの峠を境に一気に曇りになって根室まで曇りの天気だった。
なお、知床半島のハイライトとして遊覧船観光というのもあるのだが、時間がかかるうえ、その日は風が強くて船酔いするかもしれないと思ったので乗らなかった。
野付半島
子供の頃から地形的に気になって仕方なかったから行った。
20キロ以上にわたってひたすら続く砂嘴の上を走るだけで地理マニア的には万々歳。
名物であるトドマツの立ち枯れた景観のトドワラはかなり衰退していて残念だったが、ナラワラは不思議な景観を織り成していた。
車を走らせながら助手席からなんとなく写真を撮っていたらタンチョウを撮ってしまっていた。
花咲岬と納沙布岬
3日目はあいにくの天気で、花咲岬は天然記念物の車石とやらを見るために降りたが、風が強くて吹き飛ばされるかと思った。
納沙布岬から歯舞諸島はほとんど見えなかったが、納沙布岬から3.7キロメートルしか離れていない貝殻島灯台はハッキリと見えた。
岬の横にあるカニ屋さんから湯煙が立っていたので、すかさず入って茹でたての花咲ガニを食らう。
現地でも3,000円クラスのカニだが、腕が1本取れていたので1,700円で食す。
お店の中では昆布を加工しているおばさんがいたが、素朴な彼女らと色々と会話しながら絶品のカニをいただいた。
この上なく贅沢なひとときだったと思う。
霧多布岬
名前の通り霧がかかってましたよ…。
行くだけ行って近くの健康ランドのような温泉に浸かりました。
温泉は良かったなあ…。
霧多布湿原
霧多布湿原には霧多布湿原センターという施設があって、そこはとても雰囲気の良い施設で湿原について勉強できたが、いかんせん天気が悪いのでね…。
初日に少しだけ湿原見とけば良かったかな~。
釧路フィッシャーマンズMOO
クーちゃん効果で売上げが伸びているとのウワサもあるフィッシャーマンズMOOだが、日曜日の夜の閉店前だったこともあり閑散としていた。
飛行機の時間まであまり時間がなかったのでちょっと買い物してラーメンをすすっておいた。
置いてあるパンフレットに「ここから釧路空港まで40分」とあったのだが、飛ばせば25分ぐらいで着くだろうと思いのんびりしつつ、ラーメン屋のおじさんに空港まで実際のところ何分ぐらいかかるか聞いたら「40分ぐらいかね~」と言ったのであわててレンタカー屋および空港に向かった…。