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ディープ③ 山谷 東京のドヤ街 ([おまけ特集]あり!)

山谷(さんや)は、東京中の労務者が集まる“ドヤ街”である。
労務者向けの「簡易宿所=ドヤ(俗称)」が数多くあるためドヤ街と言われる。
東京では山谷、横浜では寿町、大阪では日本最大規模を誇る西成区のあいりん地区(釜ヶ崎)が有名である。
悲しい哉、このエリアの最大の特徴は、(景気が良くないためか?)労務者に交じってホームレスらしき人が数多くたむろしていることであろう…。
ところで山谷という地名は現在、地図上に存在していないので注意されたい。
最寄り駅のJR常磐線東京メトロ日比谷線南千住駅からは南方、東京メトロ日比谷線三ノ輪駅からは東方に位置しており、あしたのジョーの舞台となった泪橋(なみだばし)交差点の南側に存在する台東区日本堤1・2丁目、台東区清川2丁目のエリアが山谷に該当するエリアである。

このエリアにおいては、早朝5時30分頃には、労務者が日雇いの仕事を得るために地区内にあふれる光景が見られる(興味ある人は、朝早く行くと良い…?)。
昔、朝にこの光景を見に行ったとき、周辺の労務者がやたらと咳払いをしていたのだが、臆病な私は「結核にだけはかかりたくない…(実際、結核患者もいるらしいので)」と思ったのを覚えている。
また、夕方には日本堤2丁目にある城北福祉センターの前における夕飯の炊き出しの光景が見られる。
この炊き出しには何百人もの列ができる。
日中は労務者は仕事に出かけていると思われるため、人が少ないのだが、路面に寝そべっていたり、博打を打ったりしているホームレスや、立ち飲み屋で酒をかっ食らっている労務者がいる。
清川2丁目の玉姫公園は仮設の小屋で占拠されている(これは近くの隅田川の河川敷や隅田公園や上野公園でもそうである)。

ところで、このエリアは、路上はゴミで散らかっているし、立小○の臭いがそこら中からするので、そういうのが極端に嫌いな人は近づかないほうが良いと思う。
また、女の子が夜間に一人で来るのには少し危険が伴うかも知れない。

というのは、昔、前職に在任しているときに、泪橋交差点で夜間に交通量調査をアルバイトの調査員にさせたことがあったのだが、大学生ぐらいの年齢の男性・女性の調査員に「酔っ払いがからんできて大変です…勘弁してくださいよぉ~」と泣きつかれたので…。
また、とある年の11月初旬にこのエリアで私は2匹の蚊に腕をさされた。
他のところでは、まず、そのようなことはないのだが、この辺の水たまりには蚊を媒介する何らかの要素があるのかもしれないと思ってしまった…(デリーやカルカッタですらそのようなことは思わなかったくせに…)。

このエリアにはワールドカップの際にこのエリアの安宿に泊まるべく多くの海外からの旅行者が集まったという。
今でも海外からのバックパッカーが数多く集まっている。
もちろん大部分の宿は労務者向けのドヤだが、中にはバックパッカー向けの安くて優良な宿が数件存在しているからである。その中には、外国人バックパッカーに大変有名な宿もある。

 
 
早朝の光景(ほぼ隠し撮りっす)

 
上:泪橋交差点 下:いろは商店街(死んでます)

[おまけ特集] 汐入 デベロッパーの底力

山谷は南千住駅の南方にある。
ところで、南千住の北東部では驚きの再開発が行われた。
昔は木造家屋がびっしりと立ち並び、迷路のようだったといわれ、またちょっとした歴史というか雰囲気を感じさせるエリアだったらしいのだが、大手ディベロッパーの開発によって街そのものが区画から景観から何から一変してニュータウンが出現してしまっている。
住民は六本木ヒルズよろしく、等価交換方式でマンションに移り住んだものだと思われる(まあ、昔からの住民にとってみればラッキーだわな…)。
ディベロッパーの都市計画は官民一体で行われているのだろうが、道路や区画どころか堤防や河川敷や公園まで美しく整備されている。
なお、汐入側の整備された堤防の対岸にはホームレスの住むブルーシートのテントが立ち並んでいて強いコントラストを感じずにはいられない。

 
上:堤防は手入れがしっかりとしてあって美しく、(屋根が無いため?)汐入側にはホームレスは皆無
下:格差社会よろしく対岸の東白髭方面にブルーテントがちらほらと…。

 
上:汐入地区全景
下:しっかりと手入れ・管理されていて家族連れが安心して遊べる都立汐入公園


看板を見るとこの開発地区は「さあ、世界家族。」などいう大げさなフレーズで売り出しているようだ(笑)。
なお、墨田区側にブルーシートがあると述べたものの、北側の足立区側にも開発の手が伸びていて、タワー型の立派なマンションが建っていたりする。

 
上:開発の余波は対岸の京成本線関屋・東武伊勢崎線牛田駅付近へも波及
下:南千住・汐入地区全貌

 
上:目抜き通りの「けやき通り」

 
ショッピングセンターも充実していて、しかもかなり活気がある

 
上:駅前の「ドナウ広場」も整備中! 
下:地図の左上には「泪橋交差点」の文字が…



 
上:汐入地区「ドナウ広場」と逆の口へ出ると南千住らしい駅前の光景が…
左下:コツ通り商店街(あまり活気はありませんよ…)
右下:「←の指す方向へ行ってはいけませんよ!」と言わんばかりといっては悪意に満ちすぎか…


また、街区の通りには「けやき通り」だとか「さくら通り」などという全く歴史を消し去ってしまったかのような名前が名づけられているが、こういった耳障り優先のネーミングは日本中のマンションの名前を見れば一目瞭然だから、まあ、しかたないか…。
とはいえ、ちょっと南方には山谷のある南千住。
歴史をさかのぼれば山谷一帯には小塚原刑場という大処刑場があったのだという。
小塚原(こつかっぱら)刑場にあった火葬場にちなんでつけられたなどという話のある「コツ通り」のようなかたちで歴史と伝統を大切にした名前もある。
あんまり明るい話のない土地柄ではあるが、こうやって開発によって完全に歴史を消し去って完全に新しい街を創り出すデベロッパーの底力には頭が下がりますわ…。
とはいえ、日比谷線とTXを通じてすぐに都心へアクセスできるこの交通至便なエリアは、わざわざ歩道橋をわたって常磐線の南側にさえ行かなければ相当便利で暮らしやすそうなエリアであることには違いない。
とにかく横浜の石川町よろしく改札の出口一つでコントラストの強い一帯となったことも間違いない。