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キックボクシング技術 初中級者入門① 心構えについて

キックボクシングが上手くなりたい初・中級者は是非とも読んでいただきたいと思います。
なお、僕がオーソドックススタイル(右構え)なので、サウスポーの技術については取り挙げていません(一応、サウスポースタイルでもできなくはないのですが…)。
チューホフの言葉に「愚者は教えたがり、賢者は学びたがる」というのがあるが、僕は愚者なので教えたがるのかもしれませぬ。


プロキックボクサーに求められる資質について 

まず、上記について思っていることを述べます。
僕は、そこそこの実績があるアマチュアキックボクサーだったのですが、絶対にプロに挑戦しようとは思いませんでした。
確かに、多くの男にとって、「最強のキックボクサーになる」ということは非常に価値のあることに映るに違いなく、もちろん僕にとってもそう思えました。
特に、K-1MAXのような輝かしい舞台が時代の中に用意されていて、僕自身の体格とその体重がピッタリ合うという恵まれた境遇にいるため余計にそう思ってしまいます。
しかし、僕は僕が考えるところのプロになるための要件をとてもクリアできると思いませんでした。
僕は、キックボクサーがプロに挑戦するには、以下の要件をクリアする必要があると感覚的に思うのです。
 
まずは、精神面で求められる要件は次の通りです。
 
•プロとしてやるのであれば、自分の中にトップになれるという絶対的な自信がなければやらないほうが良いと思います。
•しかも、「弱い相手に勝つより、強い相手に善戦して負けるほうがまだマシだ」と思うタイプの人間でないと務まらないといえます。
•プロフェッッショナルなのですから、お客さんを盛り上がらせてナンボと思えないようではいけないわけで、勝負どころでは玉砕覚悟で打ち合えるようでなくては人気が出ないと思います。
•毎日のきつい練習や試合前のきつい減量や安いファイトマネーに耐えられるだけの精神力の強さとモチベーションの強さは絶対に必要です。
•身体がボロボロになっても戦う、多少は身体にガタがきてもしょうがないというぐらいの覚悟がなければ挑戦するべき世界ではないでしょう(僕には無理です)。
•ヒジありルールが常識の世界ですから、顔に一生残る傷ができてもガマンできる人じゃないと無理ですわね…(僕には無理です)。
そして、素質面で求められる要件は次の通りです。
•生まれ持ったパンチ力と打たれ強さがないと圧倒的に不利となります。
これは弱いうちは気づかないものですが、強くなれば強くなるほどその重要性を確認することになります。
これが備わっていなくてもある程度まではいけますが、ある段階に以上に行くとこれがないと厳しくなるので大変に残酷なファクターであるといえます。
背が高くないとバレーボールやバスケットボールでなかなか成功できないのと同じです。
•これは鍛えることのできる要素なのかもしれませんが、心肺能力が高いことは必須です。
スタミナ切れとダメージの蓄積が同時に起きるとパニックに近い状態に追い込まれます。
たとえ、ダメージがあってもスタミナは切れていないようにしなくてはいけません。

僕がプロになろうと全く思わなかった理由
 
大学を卒業したら普通に就職するつもりだったというのが最大の理由ではありますが、それを抜きに考えても「俺がプロの世界ではやれるはずがない」と思いました。
それは、「心技体」の「心」と「体」に全く自信がなかったからに他ありません。
 
特に「心」には自信がありませんでした。
まず、試合が好きでないという事実が最もダメな理由ですが、そのうえ、練習で他の人よりも自分を追い詰めることがどうしてもできない性格だったので絶対にプロには向かないなと思いました。
また、試合でKO負けを喫したことがないので「試合で自分の心がどこまで強いのか」「自分がどこまで打たれ強いのか」についてはいまだにわかりません。
おそらくは身体も心も打たれ弱いと思います(笑)。
あと、こんなことを言ってしまっては終わりなのですが、KO負けした選手の気持ちを思うと、「何が楽しゅうてあんなに辛い試合をせにゃならんの?」と心の底から考えてしまうのです。
それほど負けることに恐れをなしていたわけです。
そんな人間がプロの世界で通用するハズがありません。
 
「体」は「心」より大切であるともいえ、トップ周辺で争ううえで最後にモノをいうのがこれです。
外国人と日本人の差はひとえに体格の差なのですが、トップの外国人と互角にやり合うためにはこれが大きくモノをいうのです。
 
個人的には、スタミナ面でものすごく自信がありません。
人と比べてもあまりにすぐにバテるのです(笑)。
これでも、パンチの重さには自信があったのですが、ハードパンチャーやハードキッカーほど一発あたりのエネルギー消費が大きいため、スタミナの消耗が激しいものとはいうものの、それにしてもあまりにすぐに疲れるのです。
省エネ戦法で戦えなくもないのですが、それだと見ているほうとておもしろくはないでしょう。
また、徹底的に心肺能力を鍛えれば良いのでしょうが、練習嫌いだからどうあがいてもそんなに自分を追い込めません(笑)。
そのように考える時点で、すなわちプロになることは考えられないな…と思ったのです。
 
とはいえ、実は、「心技体」の「技」には多少の自信があります。
しかし、シャドーボクシングのうまさとか、技のフォームの美しさやキレに自信があるのではありません。
相手の攻撃をできるだけ貰わずに相手に攻撃を連続で加えることに自信があるだけなのです。
本当は見ていて華麗な動きを見せたいのですが、いかんせん身体が固いため、そういうのはあまり得意ではありません。
しかし、技術に対する自信ですら、同じ大学の1つ上の学年の先輩(タイ国ムエタイラジャダムナンジュニアミドル級チャンピオンにまで昇りつめた)とのスパーリングにおけるパンチのコンビネーションの打ち合いの前では脆く打ち砕かれました(一番身近にいた人がここまで強いとも知らなかったのですが…)。
でも、大学を卒業して何年か経ってから新田さんのジムに通って練習するうちにやっと勘どころがわかるようになり、技術面においては新田さんが認めてくださるまでになりました。
 
…というわけで、今までに、述べたような要件をクリアする自信がある者はプロを目指し、そうでないものはアマチュアでやれば良いと思います。
それはどのようなスポーツもそうであって、キックボクシングも例外ではないと思います。
むしろ、キックボクシングの裾野が広がるためにも、アマチュア部門こそもっと発展して欲しいと思っているぐらいです(最近はアマチュア部門もかなり充実してはきましたが…)。
 
技術編に入る前の注意事項
 
後に続く技術編を読んで実行すれば中級者以上にはなれます(それ以降は本人次第ですが…)。
「これをキックボクシングを始めたばかりの自分に教えてあげていれば、僕も遠回りせずにすんだのに…」と言いたくなる内容ばかりです。
…と自画自賛していますが、しょせんは文章にしたためにわかりにくいと思います(しかし、熟読してさえいただければわかるように書いたつもりではあります…)。
ところで、先に「中級者以上」という言葉を用いましたが、解説していく際に用いる「初・中級」「上級」の区別は以下の通りとします。
上級にはアマチュアの上手いレベルからプロのレベルまで幅広く存在すると考えてください。
 
•初級…入門者からワンツー・ミドルキックができるレベル
•中級…キックは、右ローキック・ミドルキック・前蹴り・ヒザ蹴りがまともに蹴れるレベル パンチは、ワンツー・左フック・右アッパーを使いこなし、ディフェンスが一通りできるレベル
•上級者…一通りの基礎が身についているレベル(プロとしては最低限のレベル)
 
キックボクシングの単発攻撃パターンには、全部でパンチ12種類・キック11種類(左右ハイキック・ミドルキック・ローキック[左は奥足・前足]・前蹴り・ヒザ蹴り)のバリエーションが存在します。
それの一つ一つについて、技の有効度を「◎・○・△・×」の4段階で示し、練習を始めるレベルについても「初級・中級・上級」の3段階で示しました(もちろん、これは僕の主観であって、人によっては全く違う考え方を抱くものと思われます)。
そして、その技の一つ一つに対して、有用と思われるコメントをつけました。
なお、首相撲については文章でコツを表現するのが難しいのと、K-1ルールでは首相撲がないのでほとんど解説しません。
ヒジについては僕自身がやったことがないので扱うことができません。
また、僕はオーソドックススタイル(右利き)のため、オーソドックススタイルのための技術論だけを書くこととしました(サウスポーでもできなくはないですが、理論には自信がないので…)。