GOODDAYS

  世の中の歪みをかいくぐってひたすら逆張りの人生を歩む俺の意見

K-1 WORLD MAX 2004 世界一決定トーナメント [2004/7/7]

 

気になった試合の感想 

決勝 ●魔裟斗 VS ○ブアカーオ・ポー・プラムック (延長判定0-3)

魔裟斗選手は頑張ったがブアカーオ選手の強さは尋常ではなかった。

前蹴り・ヒザ・左右のミドルキックどれをとっても超一流だった。

魔裟斗選手の左フックに対しての対策も万全にできていて、ことごとく避けていた。

特に、前足を胸元まで引きつけての前蹴りは、前傾姿勢でパンチャー型の魔裟斗選手に対しては絶大な効果を発揮した。

魔裟斗選手が無傷でも勝てなかったのではないかと思わせるほどの圧勝だった。

ただ、あの前蹴りを、左右に動いて避けるなり、つかむ練習を徹底的にするなりの方法で防いで、組まれるまでの中間距離においてパンチを叩き込めるようになれば、魔裟斗選手にも次戦での勝機がないとはいえないだろう。
ただ、今回は魔裟斗選手には珍しいほどの完敗だった。

ところで、聞くところによるとブアカーオ選手は5月にタイにおいて、K-1MAXより8kgも軽い62kg契約で試合をしたという…。

今回のK-1MAXには他の70kgの選手と比べても見劣りのしない身体で出場していたことは事実であるが、少しでもキックボクシングをかじった者であればこの意味の持つ不気味なまでのすごさには驚きを禁じえないだろう。

 

ジャッジの問題について…

話は続くが、それにしても、あの本戦のドロー判定は酷かった。

このことについては言うまでも無いことなので、多くは触れないけれども、仮に、魔裟斗選手が延長Rで息を吹き返して優勢になって優勝したと考えたらもっと恐ろしいことになっていただろう。

魔裟斗選手が戦う必要のない延長Rでボロボロにされて敗北を喫したことは、本人にとってはかわいそうなものの、魔裟斗選手が優勝するよりは、まだ良かったといえる。

もし、優勝でもしていたら、それと引き換えにK-1の権威を失墜させることとなっただろうから…。

それにしても、ジャッジは意図的に間違ったジャッジをする前に、そのような行為をとることで、どの程度高い代償が生じるかについて、試合前にシミュレーションできていなかったのだろうか?と思ってしまう。

そして、世論のジャッジに対するバッシングが高まるやいやな、ジャッジの判定を覆したわけだが、これはこれで大問題である。

確かに、あのジャッジはおかしかったのだから、「これは潔い対応である」とする見方もあるだろうが、競技スポーツにおいては、ジャッジは間違っていても、その場の物言いは別として、後日になって覆るようなことはありえないはずであることについて考えるとやはりこれは大問題であるような気がする。

K-1はあくまでイベントであり、コミッショナーのあるスポーツではないと断言するのであれば別だが、K-1の志向する方向はそういう方向性にはないはずである。

そして、ファンは純粋な競技スポーツとしてのK-1を楽しみたいと思っているはずである。

したがって、ジャッジの権威を失墜させ、競技の公正さを否定しかねないこの行為は、ファンにとってプラスマイナスゼロかむしろマイナスに働いたといえるだろう。

いろいろと格闘技興行主体があるものの、打撃はK-1総合格闘技はPRIDEが最もメジャーな団体であるわけだし、そうであって欲しいというのはファンの願い(だと思われる)なのだから、きちんとして欲しいものである。


世界が広いことを認識させられた今回の大会

世界にはフィクリだの、ドラゴだの、アムラーニだの、ヨーデーチャーだの、シャクタだの、ラドキーだの、スカボロスキーだの、バジョンスックだのと、K-1だけしか見ないファンにはわからない猛者が世界中にうずめいているとは聞いていたものの、去年までは、最強と思われていたサワー選手があっけなくクラウス選手に敗れたため、なんだかんだ言って、K-1が最強で、魔裟斗選手が世界でも頭ひとつ抜けているのだろうと、私などは勝手に思っていたのであるが、今回ばかりは世界の広さを知ってしまった漢字である。の魔裟斗選手の敗北を持ってその考えは変わってしまった。

良く考えれば、第1回大会に出たチャップマン選手はクラウス選手に勝っていたと思うし、佐藤嘉洋選手はそのチャップマン選手に完勝しているわけだし…といろいろと考えていけば、「魔裟斗=ミドル級世界最強」の方程式は当初から危ういものではあったのだが、その方程式は今回の大会であっけなく崩れてしまった。

そう思ったのは、私だけではないであろう。

K-1GPがヘビー級において「世界最強」を決定するだけの権威と説得力を持つことについて異論を唱えるものは少ないだろう。
それまで、階級は違うものの「最強決定」という観点において、K-1GPに同等と思われていた「K-1MAX=ミドル級世界最強」という権威と説得力は魔裟斗選手の完敗とともに疑わしいものとなった。

K-1MAXにその権威を取り戻すためには、上記の選手等を余すことなく査定し、K-1MAXのリングに上げなくてはならないだろうと強く思う。

いずれにせよ、ヘビー級以外の階級ではタイ人選手という存在がこの競技において大きなファクターを占めていることについては間違いがないだろう。

魔裟斗選手の試練は、今回の敗北より、むしろ、これから世界の強豪と開かれた世界でどう戦い、失った権威を取り戻しに行くかという点にあるのであろう。

むろん、K-1が本当に強いメンバーを集めてくるかどうかによって難易度も説得力も変わってくるのだろうが…。

ちなみに、私の中で来年の当確選手は、ブアカーオ、魔裟斗、ウェインの3名のみで、他の5人は総入れ替えになってもおかしくないと思っている。

その中には、佐藤嘉洋、フィクリ、ドラゴあたりは最低でも入れてあげるべきであろう。

 

バンコクにて